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抗がん剤治療が決まったら、まず用意したいのがウィッグです。
ウィッグはどんなものを選べばいいのかしら? やはり値段が高いもののほうが良いのかしら?
結論から言うと、ウィッグの値段が高いからといって、自分に似合うとは限りません。
乳がんサバイバーの中には、高いウィッグを購入したものの一番よく使うのはネットで購入した手頃な値段のもの、という方も多くいらっしゃいます。
お気に入りのウィッグに出会うためには、とにかくいろいろと試してみることです。
このページでは値段やブランドだけでない、自分にピッタリのウィッグを選ぶために知っておきたい4つのポイントをご紹介します。
残念ながら乳がんの抗がん剤治療で脱毛は避けられませんが、髪はまた生えてきます!この時期はウィッグでおしゃれを楽しむ気持ちで、乗り越えていきましょう。
お気に入りのウィッグに出会うために知っておきたい4つのポイント
①ウィッグの購入時期、購入数
がん治療=脱毛とイメージしてしまう方もいらっしゃるかもしれませんが、乳がんの治療で脱毛するのは抗がん剤治療をした場合のみです。乳がんの放射線治療では脱毛はおきません。
またすべての方が抗がん剤治療をするとは限りませんので、ウィッグは医師より抗がん剤治療を行う、という指示がでてから購入しましょう。
頭髪は抗がん剤の初回の投与から1~2週間ぐらいしてから抜け始めますので、余裕をみて、治療がスタートする前までには用意しておきましょう。
髪は、最後の抗がん剤投与から1~2か月ほどするとまた生え始めます。ウィッグの着用期間は1年ほどが多いですが、髪が生えてきても毛量が元には戻らず、そのままウィッグを使い続ける方もいらっしゃいます。
最近は手頃な価格のウィッグも増えてきたので、この間にほとんどの方が複数個購入されます。
脱毛期間中に様子を見ながら買い足していきましょう。
もともとの自分のスタイルに近いものを買うのも良いですし、いつもと違うスタイルをこの機会に試してみるのはどうでしょうか?
ウィッグでおしゃれができるのもこの時期だけです。せっかくですから、いままでしたかった髪型やカラーに挑戦してみるのもよいですね!
②医療用ウィッグとファッションウィッグ どちらを選ぶ?
2015年4月より、経済産業省が医療用ウィッグのJIS規格を制定しました。ホルムアルデヒド、パッチテスト、色落ちなどの試験をクリアした製品がJIS規格適合品として認められます。
JIS規格適合品だと安心して使えますが、ファッションウィッグが着用できないわけではありません。
特に肌にトラブルが見られないのであれば、着用の時期や用途、値段と相談し、医療用にこだわらず好きなスタイルを選んでウィッグを楽しみましょう。
③ウィッグの購入方法、店頭とネット 美容院でも
少し前までは、ウィッグといえば、店頭販売が主でしたが、最近はネットで販売しているショップも増えてきました。
店頭販売の場合、個室などプライベートな空間で丁寧なカウンセリングを受けられて試着して購入することができます。購入後にカットやスタイル維持のためのフォローサービスがついているところも。その分、価格も高くなります。
ネット販売の場合も、サイズやカラーを無料で交換してくれたり、サンプルを送付してくれて試着できるショップも増えてきました。
じっくりお気に入りを選びたいときは店頭販売、気軽に買いたいときはネットショップといった使い分けもできます。
また最近は脱毛期のカットに対応してくれる美容院も増えてきました。髪が生え始めても全体が揃うまではなかなかウィッグを外すことができませんので、途中に数回カットが必要になります。
脱毛前からウィッグをはずすまでの間、専門家に髪のケアを任せるのも安心ですね。
個室やカーテンなどで仕切られているところがほとんどですからプライバシーも保たれています。店頭で医療用ウィッグを扱っているところもあります。
ウィッグを自然に見せるにはかぶり方もポイントです。自分だけではわかりにくいので、親しい方やプロの意見も聞いてみましょう。
④ウィッグの種類 人毛・人工毛・ミックス
価格は 人工毛➡人毛と人工毛のミックス➡人毛 の順に高くなります。
人毛は見た目は自然なのですが、通常の頭髪と同じようにシャンプーやブローなどのお手入れが必要になります。
人工毛は人毛と比較しお手入れは楽なのですが、人工毛特有のツヤが不自然に見えてしまうと思われる方が多いようです。
両方の特徴を半々に持つのがミックスです。
人工毛であっても、メイクや服装でバランスをとればかえって若々しく見える場合もありますし、普段できないようなカラーも人工毛ならトライできます。
お気に入りが見つかるまで、いろいろと試してみましょう。
ウィッグを「焼き肉用」にしているサバイバーの方もいらっしゃいます! 手頃な価格のものなら自由な使い方ができますね。
またウィッグのつけ始めは、自分ではどうしても不自然に感じてしまうものですが、周りはそれほど気にしていないものです。
勇気をだして、まずはウィッグで街に出かけてみましょう!
抗がん剤による脱毛:まず最初に揃えたいウィッグは?
ウィッグが必要な時期は1~2年ほど。いまは数千円代の手頃な値段で買えるウィッグが増えてきたので、ほとんどの方がこの期間に複数個購入されます。その中でだんだんと使用頻度の高いウィッグがでてきて、自分のお気に入りが見つかってきます。
高いウィッグを購入したものの、結局はネットで買った安価なウィッグを一番使う、という話もよく聞きます。自分の顔やライフスタイルにしっくりくるウィッグは、必ずしも高価格なものや有名なメーカー品であるとは限らないのです。
もし購入したウィッグに違和感を感じるようなら、ヘアアクセサリーや帽子で上手にカバーできる場合もあります。購入したウィッグをカットしてくれる美容院もあります。顔周りをカットするだけでしっくりする場合もあります。行きつけの美容院に一度相談してみるのも良いでしょう。
このように、ウィッグが自分にしっくりくるまでには少し時間がかかるかもしれません。お気に入りのウィッグに出会うためには、時間をかけていろんなスタイルを試し、時には第三者の意見を聞いてみることも大切です。
とはいえ、脱毛は待ってくれないので、取り急ぎウィッグは必要です。
そこでまず最初の購入におすすめなのが、帽子タイプのウィッグです。
これはニット帽のような素材に人工毛が植え付けられているもの。まさにニット帽をかぶるように装着できます。伸縮性があるのでサイズ選びにも困りません。ウィッグで気になる頭部への締めつけもありません。
まずは、脱毛する前に帽子タイプウィッグを準備しておき、治療が進む中でライフスタイルや好みに合わせておしゃれ用のウィッグを買い足していくのがおすすめです。
ミディアムスタイルもあります。
辛い脱毛ですが、お気に入りのウィッグに出会えば、気持ちも明るく前向きに過ごすことが出来るでしょう。脱毛期間中にお気に入りのウィッグに出会い、おしゃれを楽しんだサバイバーの方の体験談をご紹介します。